スーパーナンペイ事件の犯人を霊視 真相は?時効や跡地はどうなっている?

日本を震撼させた凶悪事件のひとつ「スーパーナンペイ事件」は、懸命の捜査に関わらず、いまだ犯人が野に放たれたまま逮捕に至らぬ未解決事件となっている。
この「スーパーナンペイ事件」とは、1995年7月30日に東京・八王子市のスーパー「ナンペイ大和田店」でアルバイトの女子高生・矢吹恵さん(当時17)、前田寛美さん(当時16)、パート従業員の稲垣則子さん(当時47)が何者かに命を奪われた事件。
現場となったスーパー「ナンペイ大和田店」は、事件後に閉店。
現在、跡地はどうなっているかというと、駐車場になっていて情報提供を呼びかける立て看板だけが置いてあるようだ。
犯行から22年が過ぎても犯人は捕まっておらず、懸賞金も600万円にまでに跳ね上がっている。
過去には海外から超能力者を呼び寄せ、霊視で犯人を捕まえようとしたテレビ番組の企画があったが、犯人を特定するまでに至らず。
その後の2015年には、粘着テープの指紋の一部から約10年前に病死した日本人男性が浮上したが、犯人と同一と断定されなかった。
はたして、「スーパーナンペイ事件」の犯人は一体誰なのか。
単独犯なのか複数犯なのか、真相が掴めてないが、法の改正により時効が無くなった現在も20人態勢で捜査を継続している。
スーパーナンペイ事件の犯人を霊視
スーパーナンペイ事件は閉店後の2階事務所で午後9時20分ごろ発生。
当日は、現場から60メートルの距離にある公園で盆踊り大会が行われており、当日非番だった前田さんは、一緒に参加するために友人の矢吹さんを迎えに来て事件に巻き込まれた。
また、もう1人のパート従業員・稲垣さんも閉店後の2階事務所で発見されたのだ。
犯人は無抵抗の女性3人を容赦なく死に至らしめている。
その残虐な手口からして外国人が犯人ではないかという推測もあるようだ。
そして、過去にはテレビ番組の超能力捜査で海外から霊能者を呼んできて、霊視で犯人を特定しようと試みたことがあった。
番組は日テレで不定期に 放送されていた「FBI超能力捜査官」。
アメリカで「マダム・モンタージュ」の異名を持つ超能力者・ナンシーマイヤーという女性を呼び寄せ、霊視させたのである。
ナンシーマイヤーが犯人について霊視した結果は以下の通り。
・犯人は日本人男性。
・犯人はパート従業員の稲垣さんと知り合いで、ストーカーのような存在だった。
・犯人は精神を病んでいてもし、自分の思いが稲垣さんに届かなかったら稲垣さんを殺すつもりだった。
・犯人は凶器の拳銃を暴力団と関係を持つ友人から入手する。
・犯人は犯行直前に現場の2階事務所を訪れ、稲垣さんに自分の思いを伝えたが拒否された。その腹いせに一緒にいた前田さんと矢吹を巻き込んで犯行に及んだ。
・犯人は事件後もよく精神科の病院で入退院を繰り返してる。
・犯人は事件の2、3ヶ月前に店を訪れている。
結局、ナンシーマイヤーが犯人について霊視したのはこれだけ。
これでは犯人逮捕の糸口が掴めないのは当然である。
そもそも超能力捜査なんていうのは海外に存在しないとか。
日本のテレビ局が勝手に名付けたものだといい、あまりにも犯人逮捕に至らないためか、超能力捜査のテレビ番組はいつしか見かけなくなった。
スーパーナンペイ事件の真相は?
スーパーナンペイ事件の真相はいまだ謎のままだ。
未解決事件なので当たり前の話なのだが、犯人の目的は一体何だったのか。
事件当日、スーパー「ナンペイ大和田店」はバーゲンを開催していて普段の倍以上の売り上げがあったという。
犯人はそのことを知っていて、強盗に入ったと思われるが、現金約500万円が入った2階の金庫は鍵がかかったまま無事だった。
犯人が金庫をこじ開けようとした痕はあったが、何もとらずに逃亡。
さらに、現場は住宅街にあるにも関わらず、目撃者はほとんどいなかったのである。
ただ、不審者を見たという目撃談はある。
事件当日の夕方ごろ、店内の様子をしきりにうかがう不審人物がいたのだとか。
年齢は50代くらいの日本人男性。店内に入るわけでもなく、外からレジを担当していた稲垣さんと矢吹さんのことをずっと見ていたそう。
また、スーパーナンペイ事件が起きた1995年は、3月に地下鉄サリン事件と国松警察庁長官狙撃事件が発生した年でもある。
地下鉄サリン事件はオウムによる犯行だが、国松警察庁長官狙撃事件に至っては未解決のまま。
国松警察庁長官狙撃事件の犯人は中村泰という説もあり、
スーパーナンペイ事件も中村泰の犯行という憶測も飛び交っていたというが、真相は分かっていない。
スーパーナンペイ事件の時効や跡地はどうなっている?
スーパーナンペイ事件の犯人について、手がかりが全くなかったわけではないが、どれも決定的な証拠はなかった。
2008年には犯人を知る中国人男性の存在が浮上。
この中国人男性については、2013年11月に実行犯を知っている可能性があるという理由でカナダ在住の中国籍の男を別件逮捕して取り調べを行ったが、有力な手掛かりは得られなかった。
また、2015年には被害者が縛られていた粘着テープから採取された指紋が、10年前に病死した男性のものと酷似していることが判明。
この男性は元運送業の日本人で、事件当時は50代。
多摩地区在住で土地勘があり、事件現場で目撃された同じ白い車を持っていたとして警察から聴取されていたひとりだ。
しかもDNAが、男性のものとほぼ一致したと思われたのだが、完全一致ではなかったという。
さらに男性には事件当時アリバイがあったのと、被害者3人との接点がなかったため、捜査線上に浮かぶことはなかったとか。
一体犯人は誰なのか。
現場となったスーパーの跡地は現在、見る影もなく駐車場になっており、情報提供を求む立て看板だけが置かれている。
跡地に立て看板があるのは、この事件を風化させないためでもあるのだ。
また、時効が廃止されたのも犯人逮捕に希望をつなぐこととなった。
犯人が逮捕されぬまま時効を迎えようとしていた2010年4月、法律が改正されたのだ。
1996年に起きた「柴又上智女子大生事件」や2000年に起きた「世田谷一家事件」と共に「スーパーナンペイ事件」も重大犯罪として時効が廃止された。
結局、この改正で全国373事件と指名手配者11人の時効が無くなり、捜査が続けられることになったのである。